電子定款の作成や会社設立の手続きでは、発起人の本人確認が必要になります。近年は、公証役場でも、役場によってはオンライン本人確認(eKYC)を導入しているところがあります。この記事では、オンライン本人確認の仕組みや必要書類、注意点を分かりやすく解説します。
オンライン本人確認(eKYC)とは?
オンライン本人確認とは、
対面での確認を行わず、スマートフォンやPCを使って本人確認を行う仕組み
のことです。
銀行口座開設や証券会社の登録でも広く使われており、
電子定款の認証手続きでも利用されるケースが増えています。
オンライン本人確認の主な方法
オンライン本人確認には一般的に次の3つの方式がありますが、公証役場で利用できる方式は役場によって異なります。
1.マイナンバーカードによる電子署名方式
2.身分証の撮影+顔写真の照合方式
3.ビデオ通話方式(公証役場によって採用)
それぞれ詳しく見ていきます。
① マイナンバーカードによる電子署名方式
マイナンバーカードに搭載されている「署名用電子証明書」を使って本人確認を行う方法です。電子定款の署名にも使われるため、最も一般的な方式です。
必要なもの
- マイナンバーカード
- 署名用電子証明書のパスワード
- ICカードリーダー or スマホアプリ
② 身分証の撮影+顔写真の照合方式
運転免許証などの身分証を撮影し、本人の顔写真と照合する方式です。銀行や証券会社の口座開設でよく使われています。
使用できる身分証
- マイナンバーカード
- 運転免許証
※パスポートは住所記載がないため、公証役場での本人確認では補助書類が必要になる場合があります。
③ ビデオ通話方式(公証役場によって採用)
一部の公証役場では、ビデオ通話で本人確認を行う方式を採用しています。身分証をカメラに映しながら確認を受ける方法です。
オンライン本人確認で必要な書類
オンライン本人確認では、次の書類を準備しておくとスムーズです。
- マイナンバーカード or 運転免許証(※)本人確認書類の住所が最新であること
- 補助書類(必要に応じて)
・住民票
・公共料金の領収書
※健康保険証は廃止予定であり、オンライン本人確認の補助書類としては利用できません。
よくある不備と注意点
住所変更が未反映
運転免許証の裏面に変更記載がある場合は、必ず撮影が必要です。
マイナンバーカードのパスワードを忘れている
署名用電子証明書のパスワードは5回間違えるとロックされます。
写真が不鮮明
光の反射やピントのズレで再提出になるケースが多いです。
電子定款との関係
電子定款では、
発起人全員の本人確認が必須です。
オンライン本人確認を利用することで、
- 公証役場へ行く必要がない
- 書類の提出がスムーズ
- 手続き全体が早くなる
というメリットがあります。
※発起人の本人確認は、出頭・オンライン本人確認・委任状+印鑑証明書など、状況に応じて複数の方法があります。
最後に
オンライン本人確認は役場によって対応が異なる場合があります。電子署名や書類の準備に不安がある場合は、行政書士に相談するという方法もあります。必要な部分だけサポートを受けることもできますので、無理のない形で進めてみてください。


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