先日、証券外務員一種の試験を受けてきて、無事に一発で合格することができました!

と言っても、証券外務員て金融関係以外の方にはあまり馴染みのない資格ですよね。
正直、私もこの資格を知り、受験を決意したのは試験日の1週間前です…(笑)
そして、受かったものの私は金融機関に所属していないため実際に証券外務員には登録できません。
では、なぜ受験したのか?どうやって勉強したのか?てか、そもそも証券外務員て何?
などなど、突っ込みどころが満載ですが、せっかくなので今回受験した証券外務員一種についてまとめておこうと思います。
以下、かなり長くなりますので興味がある方のみご覧ください!
せっかくなので行政書士の仕事に興味がある方は、以下の記事を参考にしてください。
→2月22日は行政書士の日!|改めて行政書士ってどんな仕事?
そもそも証券外務員とはどんな資格?
証券外務員は、証券会社や銀行などで有価証券の勧誘・販売・仲介を行うために必要な知識を確認する資格です。
合格後は所属する金融機関を通じて外務員登録を行うことで、実際に営業業務に従事できるようになります。
証券外務員には一種と二種があり、大きな違いは以下の通りです。私は大は小を兼ねるの精神で二種は飛ばしました。
- 一種外務員:デリバティブ取引(先物・オプション等)を含む、ほぼすべての有価証券を取り扱える上位資格。
- 二種外務員:現物中心の取り扱いに限定され、出題範囲は一種より基礎的。二種を飛ばして一種を受けることも可能。
各試験の概要はそれぞれ次のようになっています。
| 比較項目 | 二種外務員 | 一種外務員 |
|---|---|---|
| 業務範囲 | 現物株式・投資信託・公社債など基礎的商品 | 二種の範囲に加え信用取引・デリバティブ等、ほぼすべての有価証券 |
| 出題範囲の深さ | 基礎的知識中心 | 実務的・専門的な知識まで広く出題 |
| 問題数・形式 | 70問(〇✕方式50問+五肢選択20問) | 100問(〇✕方式70問+五肢選択30問) |
| 試験時間 | 2時間(120分) | 2時間40分(160分) |
| 合格基準 | 300点満点の7割(210点)以上 | 440点満点の7割(308点)以上 |
| 受験方式 | CBT(プロメトリック) | CBT(プロメトリック) |
試験で問われる主な科目
- 法令・諸規則 — 金融商品取引法、協会・取引所の規則等
- 株式業務 — 現物・信用取引の基礎と実務
- 債券業務 — 公社債の仕組みと取引実務
- 投資信託・投資法人 — 商品構造、販売上の留意点
- デリバティブ取引 — 先物・オプション等
- 証券市場の基礎 — 市場構造・取引ルール等
- 会社法・財務諸表・証券税制 — 企業分析や税務上の基礎知識
- セールス業務(実務) — 勧誘・説明・適合性の考え方等
セールス業務や金融商品取引法があることからも分かるように、あくまでも金融業界で働くことを想定した資格になります。
なぜ証券外務員一種を受けようと思ったのか
先述したように、そもそも私自身もこの資格の存在をあまり把握しておらず、実際に証券外務員に登録されるわけでもないので、資格として活用する道があるかと言うと全くありません。
もちろん、行政書士業務においても活用の余地は無いでしょう。
では、なぜ受けようと思ったのかというと、大きく2つの理由があります。
- 普段から株式投資を中心に資産運用をやっており、私自身が証券等について興味があったから。
- 投資家の方からご相談を頂いた際に、証券会社に勤務している方が持ち合わせている最低限の知識を身につけ、資格として可視化したかったから。
そして、実際に勉強してみると、今まで私は株やFXから金融について見ていましたが、違った視点からも金融について学ぶこともでき、投資に関する引き出しも増えたので、私としては受験して良かったなと思っています。
私がとった勉強方法
上記の理由で何か良い資格がないかなと調べていたところで出てきたのが証券外務員でした。
まさしく今の私のニーズに合致した資格。
せっかくなので一種を取ってしまおうと思ったのですが、ネットで調べると勉強時間の目安が80時間~100時間程度とのこと。
ただ、私自身は普段から投資を行っているので多少の知識はある。行政書士業務で定款認証をメインにやっているので会社法は得意。FP2級(現在AFP申請中)の時に運用等の勉強も一通りやっている。ということで全くの初学者では無かったということもあり、ダラダラやるのではなく一気にやってしまおうと考え、2月24日に近隣のテストセンターで最短だった3月4日の試験を申し込みました。
勢いで試験を申し込んだは良いものの、試験まであと約1週間程度、かつ通常業務も行っていたため勉強時間が1日2時間程度だったこともあり、とにかく如何に覚える内容を減らすかと如何にたくさん回転させるかを意識していました。
そこで、私がとった作戦は2つです。
①テキストを使わない
②問題を解かない
これだけだとよく分からないので、それぞれ説明します。
①テキストを使わない
本来であれば、テキストを読み込み、問題集で知識の定着を図るというのがオーソドックスな方法だと思いますが、今回は試験までの期間が短かったため、テキストの読み込みに時間を割いてしまうと、結局どこが重要か、どの様な問われ方をするのかが分からないまま、中途半端に知識を広げ過ぎてしまうと感じました。
テキストの方が分厚いので、回転させるという意味でも中々大変ですし・・・。
そこで、今回はテキストを使わずにこの問題集をとにかく読み込むことにしました。

何故、この問題集にしたのかというと、たまたま本屋にあった&一問一答形式で回転しやすそうだったからです。
そして、よくよく見てもらうと分かるのですが、前年度のものです。そうです中古です。
例えば社労士試験では毎年法改正があって、尚且つそこが合否に直結したりするので、必ず当該年度のものを使った方が良いと思いますが、証券外務員の試験は、最新の法改正が合否に直結するような試験でも無さそうだったので、古本屋で390円のものを購入しました。
後述しますが、今回は問題集にいろいろと書き込む予定だったので、中古本の方がコスパ良し、罪悪感無しと判断しました。
②問題を解かない
実際にテキストでの学習は諦めて問題集のみをひたすら回転させるわけですが、知識が無い中で問題を解こうとしても、
「問題が解けない→モチベーションが下がる→回転数が落ちる」
の三重苦が待ち構えていることは想像に難くありません。
あくまでも問題集のみで勉強を行う理由は、出題傾向を掴むことと、重要知識をピンポイントで勉強するためです。
そこで、問題集の問題は解かず、とにかく答えの箇所を見る作業から始めました。以下、時系列に沿って具体的な勉強方法を説明します。
初日
まずはとにかく最初から最後まで答えのページを読みます。
注意点はただ1つ
絶対に1周目から読み込んで覚えようとしないこと!
これはよく資格試験の時に言われていることですが、本当に大切だと思います。
読んでも読んでも思うように進まず、時間をかけて読み進めた結果実はまだ半分も言っていないことに気が付く・・・。
考えただけでも心が折れそうですね。
とにかく最初は頭に入らなくても最後まで読み切るのが大切です。
ランニングの時に、初めての道より、2回目以降走る道の方が道のりが分かって疲労感が少ないのと同じ原理です。多分。
ただ、分かってはいるけど所見の問題集(テキスト)を読み進めるのってけっこうキツイですよね。
どこかで引っかかっちゃうと中々進まなくなっちゃうし。
そこで、私は今回の試験のみならず所見のテキスト等を読む時は必ず、スマホに入っているメトロノームのアプリを使います。
今回は1分間で4回ぐらい鳴る様にセットして、メトロノームが鳴ったらとにかく次のページに進むようにしました。
この方法だと、1ページ15秒(1時間で240ページ)で読むことになりますが、人間不思議なもので制限時間があると集中力が増しますし、赤字などの重要な個所はそれなりに拾えます。
(補足)テキストの内容によっては、1ページの時間を30秒(1時間で120ページ)にしたり、ざっと見直すために6秒(1時間で600ページ)にすることもありますが、メトロノームを使うとダラダラ読み進めることもなく、勉強の見通しもある程度立つので進捗管理はしやすいです。
今回の問題集は400ページちょっとでしたが、解答部分のみであれば半分の200ページちょっとだったので、1時間程度で読み終わりました。初日はこれを2回(2周)繰り返しました。
2~3日目
前日に2周回しましたが当然所見の知識ばかりで分かるわけもなく、心が折れそうになりますがここで気が付いたことがあります。
この試験、あんまり陰湿なひっかけ問題は出ないかも知れない。
それなりに難易度の高い試験だと、これは常識的に考えて絶対に×だろうとか、何かテキストで見たことがあるワードが入っているから〇っぽいとか思う問題は、往々にして細かなトラップが仕掛けられていることが多く、広く曖昧な知識はむしろ合格を遠ざけてしまう要因になります。
一方で、証券外務員の試験は常識的に考えて×だよねって答えが素直に×だったり、深い思考が試されるのでは無く、知ってるか知らないかが正誤に直結する問題が多いと思ったので、

こんな感じでキーワードっぽいところは強調したり、誤りの肢は誤っている箇所を正解に書き換えたりして、とにかく正解の肢(キーワード)のみを回せるようにしました。この作業に2日ほど(4時間ぐらい)かかりましたが、以後の回転を速くするための先行投資のような感覚でやっていました。
4~6日目
前日に読む個所を限定したので、1時間程度で1周回せるようになります。
ただし、これだと出題数が多い分野と少ない分野のメリハリがあまりありません。
効率よく合格するためには、主要分野に注力し、合否に影響が無いマイナー分野には極力時間を割かないようにする必要があります。つまり、配点が多いところは絶対に落とさないようにするということです。
そこで、

この様に出題数が多い分野に付箋をつけて、別でじっくり読むことにしました。
1周目は1時間で全体を読み(マイナー分野は見たことあるワードを増やす感覚)、2周目は1時間かけて主要分野をじっくり読むイメージです。これを3日間行いました。
7日目
この時点で、主要分野は10回近く回しているので、ある程度問題の正誤の見当はつくようになっています。
ただし、証券外務員は計算問題も多く配点が大きいため、こちらの対策も必須です。
計算問題はある程度知識を固めた上で時間を空けずに試験に挑みたかったので、あえて前日に手を付けることにしました。
勉強方法は至ってシンプルで、問題集を回す過程で、どの計算が問われやすいのかが大体分かったので、

こんな感じで、メモ帳(A5よりも小さい)サイズの紙に重要な公式をまとめました。
字が汚く略字や隠語もたくさんあるため他の人にはあまり伝わらないと思いますが、自分が分かれば良いので問題ないです。
なお、略語(例えば当・益は当期純利益の略です。)は意図的に使っています。
コンパクトにまとめたいというのもあるのですが、覚えるワードをできるだけ短くすることで覚えやすくするためです。
試験前日はこの公式を暗記した上で、問題の解説を見ながらどの様に公式を使うのか流れを徹底的にイメージしていました。
試験当日~試験中
<試験前>
試験当日は、朝に2時間ぐらいかけてテキストを3周しました。
全体をサラッと2周して、マイナー分野も含めたキーワードをすぐに出せるようにしつつ、ラスト1周で主要科目の重要箇所を最終確認するイメージです。
試験会場までは電車で15分程度だったので、車内でひたすら公式をまとめたメモ帳を読み返していました。
<試験中>
証券外務員の試験はテストセンター方式のためパソコンで受けるのですが、入室し席に着いたら即座に試験を開始します。
まずは深呼吸して心の準備を~とかは一切考えず、試験を始めますが、パソコンへの入力はしません。
ではそんなに急いで試験を開始して何をするのか?
試験を行う際にA4の白紙が1枚配付されるのですが、この白紙に直前まで暗記していた公式を全て書き出します。
記憶が抜け落ちる前に。
そして、その際に先ほどの略語が役に立ちます。早く書けるし、思い出しやすい。
試験開始直後にこの作業を入れることで結果的に試験時間が10分ぐらい減りますが、試験時間はたっぷりあるので特に問題はありません。
むしろ、計算問題は公式に当てはめて落ち着いて解けますし、公式に気を使わない分、それ以外の問題に集中できるのでメリットは大きかったです。
あとは最初から問題を解いていき、問題集で見たことがある問題と事前に対策した計算問題は確実に取れるようにした上で、所見の問題は常識的に正しそうな答えを選びました。なお、試験の印象として問題集に類似した問題がかなり多かった印象です。
試験を振り返って
今回の証券外務員一種の受験を通して感じたのは、この試験は深い理解よりも必要な知識を確実に拾えるかが合否を分けるということでした。
ひねった問題は少なく、知っていれば確実に取れる問題が多いため、短期間でも出題傾向をつかんで回転数を上げれば十分に合格を狙えると思います。
また、普段から投資をしていたとはいえ、金融商品取引法やセールス業務など、これまで触れてこなかった分野も多く、新しい視点で金融を学べたのは大きな収穫でした。
資格として直接使う予定はありませんが、投資家の方から相談を受ける際の知識の土台としては非常に役立つと感じています。
そして何より、限られた時間の中で戦略を立て、必要な部分に集中して合格できたことは、自分にとって良い成功体験になりました。
以上、長々と書きましたが、少しでも今後この試験を受ける方の参考になれば幸いです。
お読みいただきありがとうございました!
【お願い】証券外務員試験から当記事に来る方もいると思いますが、せっかくなので冒頭のリンク(2月22日は行政書士の日!|改めて行政書士ってどんな仕事?)にて、行政書士の仕事についても興味を持っていただけると嬉しいです!


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