建設業許可申請や解体工事業の登録申請など、事業者が行政に提出する書類は多岐にわたります。 その中でも、会社の登記情報を確認するために添付が求められてきた「履歴事項全部証明書」は、取得の手間や費用がかかることから、事業者にとって負担の大きい書類の一つでした。こうした状況を踏まえ、埼玉県では令和8年7月31日から、法人番号提供書を提出することで履歴事項全部証明書の添付を省略できる制度が始まります。 本日(令和8年7月30日)、埼玉県より法人番号提供書の様式が公開されましたので、制度の概要と実務上のポイントを整理していきたいと思います。
法人番号提供書で添付省略が可能に
今回公開された法人番号提供書には、次の記載があります。
この提供書を提出した場合は、法人の登記事項証明書の添付は不要です。
これにより、従来必要だった履歴事項全部証明書の取得が不要となり、書類収集の負担軽減が期待されます。
※個人事業主については、従来通りで変更はありません。
法人番号提供書の構成
今回公開された様式は、次の項目で構成されています。
- 提供日
- 本店又は事務所の所在地
- 商号又は名称
- 代表者氏名
- 法人番号(13桁)
- 申請する手続のチェック欄 (建設業許可、解体工事業、特例浄化槽工事業など)
法人番号を正確に記載し、該当する手続にチェックを入れて提出する形式です。今までの登記事項証明書の取得に比べたら大幅に申請者側の負担が軽減されることとなりました。
実務上の注意点
法人番号提供書の提出により添付省略が可能になるとはいえ、実務上はいくつか注意すべき点があります。
法人番号の誤記は審査遅延につながる
法人番号は13桁の数字で構成されており、1桁でも誤りがあると登記情報が正しく照会できません。 提出前の確認は従来以上に重要です。
登記事項の変更がある場合は特に注意
代表者変更や商号変更など、登記事項に変更がある場合は、法人番号提供書の提出だけでなく、変更内容が正しく反映されているかを確認する必要があります。
※登記変更手続きが完了していない状態(法務局での処理中など)で法人番号提供書を提出しても、最新情報が反映されていない可能性があります。
他県との制度差に注意
今回の制度は埼玉県独自の運用であり、他県では従来どおり履歴事項全部証明書の添付が必要な場合があります。 申請先ごとに制度を確認することが重要です。
当事務所の対応方針
当事務所では、今回の制度変更に伴い、
- 法人番号提供書の記載方法
- 建設業許可申請での活用方法
- 顧客向け案内文の整備
など、実務に必要な情報を整理したうえで、今後の業務活動に反映させてまいります。
添付書類の簡素化に伴い、よりスムーズな申請準備が可能になると考えています。
制度変更は業務見直しのきっかけにもなります
今回の制度変更は、建設業許可の申請に携わる行政書士の先生方におかれましても、実務フローの見直しをするきっかけになるかと思います。
- 添付書類チェックリストの更新
- 事務所内の申請書テンプレートの改訂
- 顧客への案内文の差し替え
- 法人番号提供書の記載誤り防止のための内部ルール整備
こうした対応を行うことで、制度変更後の申請においてもスムーズな業務運営が可能となります。
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