埼玉県で建設業許可を取得するには?営業所技術者になる3つのルートを解説

建設業許可を取得するためには、営業所ごとに営業所技術者を配置する必要があります。
しかし、建設業許可を取得したいと考えている方の中には、
・ 資格がないと取得できないと思っている
・ 工業高校卒でも営業所技術者になれるのか分からない
・ 現場経験だけで要件を満たせるのか知りたい
といった疑問を持つ方も少なくありません。
営業所技術者の要件を満たす方法は1つではなく、主に大きく分けて3つのルートがあります。
当事務所は、三郷市・吉川市・松伏町・八潮市・越谷市・草加市の5市1町を中心に、主に埼玉県東部(埼葛地域)で、建設業メインの行政書士として活動しておりますが、この記事では埼葛地域の建設業者様から特にご相談が多い、埼玉県で建設業許可を取得する際に確認したい、営業所技術者になるための3つのルートについて解説します。

目次

営業所技術者とは?

営業所技術者とは、建設業許可を受ける営業所に常勤し、請負契約の締結や工事の技術的な管理を行う担当者です。

建設業法改正により、従来の「専任技術者」から令和6年12月より「営業所技術者(等)」という名称に変更されました。(※等とは特定建設業許可の特定営業所技術者を併せた総称です。本記事では、一般の建設業許可を想定して営業所技術者と表記しています。)

建設業許可を取得するためには、営業所ごとに営業所技術者を配置しなければなりません。

そのため、建設業許可の取得を検討する際は、

  • 営業所技術者になれる人がいるか
  • どの方法で要件を満たせるか

を最初に確認することが重要です。

営業所技術者の要件確認で最初に押さえたい鉄則

営業所技術者になる方法は主に次の3つです。

  1. 資格によるルート
  2. 学歴+実務経験によるルート
  3. 実務経験によるルート

ただし、建設業許可の要件確認では、上から順に、

①資格 → ②学歴+実務経験 → ③実務経験

の順番で確認することが鉄則です。

一部、機械器具設置工事など、資格での証明が困難な業種もありますが、

①まずは資格の有無を確認

②次に指定学科の卒業歴を確認

③最終手段として実務経験での申請を検討

という順番で検討していきましょう。

▶関連記事:建設業許可は「資格」で取るのが近道!営業所技術者の確認ポイントと注意点(リンク)

▶ 関連記事:建設業許可の学歴要件とは?営業所技術者になれる対象学科まとめ(リンク)

▶ 関連記事:資格がなくてもOK!埼玉県における実務経験での営業所技術者証明方法を徹底解説(リンク)

① 資格によるルート

営業所技術者の要件確認では、まず資格の有無を確認します。

建設業許可で認められる資格には、

  • 施工管理技士
  • 建築士
  • 電気工事士
  • 消防設備士
  • 技能士

などがあります。

また、資格によっては1つの資格で複数の業種に対応できるケースがあります。

例えば、

  • 1級土木施工管理技士
  • 1級建築施工管理技士
  • 一級建築士

など土木系・建築系の1級の資格は、多くの業種の営業所技術者要件を満たせる代表的な資格です。

そのため、建設業許可を検討する際は、まず保有資格を確認することをおすすめします。

② 学歴+実務経験によるルート

資格による要件クリアが難しい場合は、学歴と実務経験による証明を検討します。

指定学科を卒業している場合は、卒業後の実務経験を加えることで営業所技術者の要件を満たせる可能性があります。

例えば、

  • 大学
  • 高等専門学校
  • 高等学校
  • 中等教育学校(中高一貫校)
  • 専修学校専門課程

などで国が定める指定学科を卒業している場合が該当します。

このルートでは学歴だけで営業所技術者になれるわけではなく、卒業後の実務経験が必要です。

必要となる実務経験年数は次のとおりです。

学歴必要な実務経験
指定学科を卒業した大学・高等専門学校3年以上
指定学科を卒業した高等学校・中等教育学校5年以上
指定学科を卒業した専修学校専門課程(一定要件あり)3年以上または5年以上

例えば、

「工業高校の建築科を卒業してから5年以上建設業に従事している」

「土木系の大学を卒業してから3年以上の実務経験がある」

という場合は、このルートに該当する可能性があります。

営業所技術者の要件確認おいて、資格要件に該当しない場合は学歴+実務経験によるルートを検討しましょう。

③ 実務経験によるルート

資格要件によるルートや学歴+実務経験によるルートに該当しない場合でも、営業所技術者になれる可能性があります。

それが実務経験によるルートです。

このルートでは、許可を受けようとする業種について、原則として10年以上の実務経験を証明する必要があります。

実際には、

  • 地域密着で長年営業している工事業者の方
  • 一人親方として長年現場に携わってきた方
  • 建設会社で長期間勤務してきた方

などが、このルートで営業所技術者の要件を満たすケースがよくあります。

資格を取得していなくても、長年にわたり同じ業種の工事に携わってきた経験が評価される仕組みといえるでしょう。

ただし、営業所技術者になるためには、単に「10年以上働いていた」と説明するだけでは足りません。

実際にその業種の工事に従事していたことを、客観的な資料によって証明する必要があります。

例えば、

  • 工事請負契約書
  • 請書、注文書
  • 請求書

などに入金記録のある預金通帳の写しを併せて添付し、確認資料にします。

実務経験によるルートは最後に検討する方法ですが、長年現場で経験を積んできた方にとっては、建設業許可取得につながる重要なルートの一つです。

工事請負契約書や注文書、請求書などの資料を確認しながら証明方法を検討する必要がありますが、資料の整理や証明方法の判断などについて、行政書士がサポートできることもありますので、まずは現在お持ちの資料で要件を満たせる可能性があるか確認してみることをおすすめします。

その他のルート

ここまでご紹介した

1.資格によるルート

2.学歴+実務経験によるルート

3.実務経験によるルート

が、営業所技術者等の要件確認で最初に検討される主なルートです。

一方で、建設業許可制度では、

  • 登録基幹技能者講習修了者
  • 国土交通大臣が認定した者

など、一定の条件を満たすことで営業所技術者となれるルートも設けられています。

ただし、基本的にはご紹介した3つのルートから確認することになります。

なお、資格は持っていないが、10年以上の経験を有するベテランの職人の方で、登録基幹技能者の講習を修了している方は、10年の実務経験ルートではなく、登録基幹技能者講習修了者のルートを活用することで大きく手続きのハードルが下がります。

まとめ

建設業許可を取得するためには、営業所技術者を配置する必要があります。

営業所技術者になる主なルートは次の3つです。

1.資格によるルート

2.学歴+実務経験によるルート

3.実務経験によるルート

営業所技術者等の要件確認では、

資格 → 学歴+実務経験 → 実務経験の順で確認することが鉄則です。

また、登録基幹技能者講習修了者や国土交通大臣認定者など、一部の方が利用できる認定ルートもあります。

実務経験によるルートは、資格によるルートや学歴+実務経験によるルートと比べると、確認する資料も多く、証明方法の検討に時間がかかることが多いです。

しかし、そこで建設業許可の取得を諦めてしまうのはもったいないかもしれません。

長年にわたり現場で培ってきた経験や実績は、建設業許可取得に向けた大切な財産です。

「資格がないから難しい」「資料が残っていないから無理かもしれない」と決めつける前に、今ある資料でどのような証明ができるのかを確認してみることが大切です。

当事務所では、建設業許可の取得というゴールに向けて、これまで積み重ねてきた経験や実績をどのように活かせば許可という形に結び付けることができるのか、一緒に考えながら手続きを進めていますので、ご不安な点がございましたら、お気軽にお問合せ下さい。

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この記事を書いた人

埼玉県三郷市で、建設業の許認可や宅建業の免許申請等を中心に支援している行政書士です。
「Restart」という名前には、**“未来に一歩踏み出す人を応援したい”**という思いを込めています。
学び続ける姿勢を大切にしながら、依頼者の方の次の一歩に寄り添って参ります。
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